2007年12月10日

第40章「天使の過去」後編

今回は小説です。
記事の後半にまとめがあるので、
小説嫌いな方はそこをみて内容把握してくださいw
*今回はかなりきつい内容ですので、ご注意を*
***************************

インカ・レーテルの秘密基地内。

そこにすでにインカの姿はすでになく、
ミーナも救出することができた。

しかし、ミーナは脱出するよりも、
双子の姉、ホトハに会う事を望む。


彼女をインカの呪縛から解き放つために・・・。


ミーナはホトハとフォトンを同化させることにより、
彼女の攻撃を無効化し、ホトハに近付いた・・。

その時・・・

何かが2人の間に広がっていったのだった。


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/

?????ポイント



「・・・何が起きたッスか・・」


ミーナは'その世界'で、ゆっくりと辺りを見回した。



ホトハと戦っていたのだが・・・、
私はどうなってしまったのか・・・?




今までいた部屋とは全く異なる場所にミーナはいた。

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まるで宇宙空間のように上下左右の区別がなく、
まわりには何もない。


触れられる距離にいたはずのホトハも
後ろで見守っていたはずのサブやケタもいない。



不思議な空間だけが広がっていた。









「・・・う〜〜ん・・・」

ミーナはどうしたものかと腕組みをして、
あぐらをかいて座った。

・・・と、いうか地面がないから、
その体勢でフワフワと漂っている。



「・・・えっ」

その時、ミーナの耳がピンとたち、
何かを感じ取った。
やや、あわてた様子で、その感じのする方向へと
泳いでいった・・・。




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「・・・アジムちゃん!?」


ミーナの先には意識がないのか、

力なく漂っているアジムがいた!


たしかに重症を負って傷だらけのはずが、
目の前にいるアジムは意識こそないが、
無傷である。
ミーナが急いでアジムを引き寄せて
その顔をペシペシと叩く。





「・・ぅ・・」

「起きるッス!」

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ミーナがアジムの両耳を掴んで、
その顔にヘッドバットをした!

「いったぁ・・!!」

顔を抑えたアジムが跳ね起きて、
目を白黒させながら辺りを見回した。
そして、目の前の人影に気付いて目を細める。






「ホトハさん!さっきは・・ごめん!」

「あ〜・・ちゃうッス。私、ミーナ」

「・・あ」

間違えて恥ずかしそうにしているアジムの前で
ミーナは顎に手をあてて片眉を上げた。
そして、静かに微笑む。


「アジムちゃんも姉さんのために
 頑張ってくれたんスね・・」

「・・・僕は駄目だった・・。
結局・・ホトハさんを傷付けただけかも・・」

「・・いや、たぶん違うッス」

「え?」

ミーナは、ホトハに再会した時の様子を思い出していた。

ホトハは大切な物を手放したくないかのように
アジムを抱いたままだった。


ミーナと戦っていた時も、ずっと・・・。







アジムのなにかが・・ホトハのなにかに

火をつけたのだろう・・・・。







それが何かはまだわからないが・・・。










「・・ところでここは何なの?」

「・・・そうッスね」

ミーナとアジムは改めて辺りを見回した。



やはり何もない。



「あの世・・じゃないよね。
これももしかしてインカに関係が・・」

「・・・」

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アジムがそう呟いた瞬間、

辺りが大きく歪んだ!



何もないはずの周囲の空間が
ザラつき、波立つように振動する・・・。





インカの名前を聞いた
ミーナの表情に呼応するように・・・・







周囲の空間が落ち着いた時、
ミーナはゆっくりと息を吐き出した。







「わかったス。

ここは私と姉さんの精神世界スよ」




「え・・・?」

「私はフォトンを完全にシンクロさせながら

姉さんに近付いたッス。

私と姉さんは同じ器、さらにフォトンを

完全に同化させた状態で接触したから・・

一時的に精神まで連結したんスよ


「そんなことが・・・」

「今・・・心がザワついたのは私だけじゃなかった。
もう1つの心・・・姉さんの心も感じたッス」

アジムにはにわかには信じられない事だったが、
説明しているミーナは自身満々だ。
そして、たしかにこの不思議な空間が、
現実の世界とは思えない・・・。




その時、アジムがふと気付いた。




「あれ?んじゃ、なんで僕がいるの?」

ミーナとホトハが完全にフォトンを同化させて
精神がつながったとして・・・、
なぜアジムがその中に紛れているのか??


「あぁ、私達の間にいたから巻き込まれたんじゃないスか?
死ぬ寸前で精神が無防備だったし」

「死・・!?」

「あっはっは。それじゃ死ぬ前に行くッスよ」

焦るアジムの前でミーナがそう言ってから
アジムの腕を掴んだ。



「行くってどこに!?」


「決まってるッスよ!

姉さんのところッス!!」


ミーナとホトハの同化した精神世界の中で、
ミーナとアジムの精神体は存在している。

と、いうことはどこかにホトハの精神体も
いるはずである。

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ミーナはアジムの腕を掴んで、
精神世界のさらなる奥へと降りていった・・・・。








・・・・・・・






・・・・・






・・・・






「ホトハさんはどこだろう・・」

「私達がいた所は、連結した精神の中でも、
'私より'の方だったッス。

'姉さん側'の方にいると思うんスけど・・・」


さすがにミーナの言葉もどこか頼りない。

まぁ、こんなこと経験したことないんで、
そりゃそうだろう。

ミーナとアジムは、その高い感応力で
必死にホトハの気配を感じ取ろうとしていた。
そして、淡く、弱々しいホトハらしい反応の
する方へと進んでいく・・・。


進むたびに弱々しかったホトハの気配は、
強くなっているような気がする・・。







「・・・!」

「・・・!!」


次の瞬間、ミーナとアジムは身を強張らせた!




なんだ・・・これは・・・・!?






今までとは明らかに

辺りの空間が激変したのである。






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どことなく暖かかく居心地の良ささえ感じていた
先ほどとは打って変わり、
今はドス黒く歪み、断続的にノイズが入っている。


まるで壊れかけのテレビの中に入ったかのような
凄まじさだ・・・。






「なに・・これ・・・」


「まさか・・これが・・

姉さんの精神世界スか!?」



「・・そんな・・」

あの無邪気で人形のようなホトハの
心がこんなだなんて・・・。

今までのイメージとかけ離れすぎていて、
ミーナとアジムは思わず顔を見合わせた。








何があれば・・・これほどまでに・・・








「・・・行こう・・」

「うん・・姉さんの所へ・・・」

ミーナとアジムはなんとなく手を取り合い、
再びホトハの気配のする方へと降りていった。





強く・・・





ただ・・・ホトハの事だけに集中しながら・・・





そのとき・・・・


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頭の中に何かの光景が流れ込んできた・・・










・・・これは・・・・


















・・・・・・・・・・・・・








・・・・・・・・・・・








・・・・・・・







ホトハ  5歳






きょうもおじさんにかこまれて

たのしくない。



・・すてら・・・すてら・・



はやくおわらせて、すてらとあそびたい



・・すてら・・・すてら・・



いつもいっしょにいるすてら


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だいすきな



・・すてら・・・すてら・・


あたしのふたごのいもうと


・・すてら・・・すてら・・



・・すてら・・・すてら・・
















・・すてら・・・すてら・・









せっかくへやにもどったのに



すてらがいない



・・すてら・・・すてら・・




きょうでもう4にちもすてらにあってない







・・すてら・・・すてら・・



とうさんにきいてみた


・・すてら・・・すてら・・







「あいつはふりょうひんだったからすてた」て


・・すてら・・・すてら・・




どういうことなの?







・・すてら・・・すてら・・









なんで、あたしからすてらをはなすの






・・すてら・・・すてら・・






すてらをかえして・・・



なんで・・・・



すてらをかえして・・・






すてらをかえして・・・





なんで・・・・・・・




すてらをかえして・・・




すてらをかえして・・・
すてらをかえして・・・




とおさん・・・






すてらをかえして・・・


すてらをかえして・・・
すてらをかえして・・・


すてらをかえして・・・

・・・・・ゆるさない・・・・・

すてらをかえして・・・

すてらをかえして・・・

すてらをかえして・・・


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「!」


そこで突如、完全にイメージが途切れた。


ミーナとアジムは困惑しながら、
さらに意識をホトハに集中していく・・・。










































ホトハ   12歳






私にはお父様がイる・・・







でも、お母様はどこにいるのだろう



・・お母さん・・・助けて



今まデ何度か聞いたけど






・・お母さん・・・助けて

お父様は何も教えてくレない・・・。





・・お母さん・・・助けて




知りたい。






・・お母さん・・・助けて


お母さンが誰なのか・・・・




・・お母さん・・・助けて





優しくしてくれるのだろうか・・・


・・お母さん・・・助けて







どうしても知りたくなっタので、


・・お母さん・・・助けて




・・お母さん・・・助けて


お父様から入出を禁止されているはずの





・・お母さん・・・助けて


部屋まで来てしまった。











・・お母さん・・・助けて

みつかったら怒られるだろウけど、


・・お母さん・・・助けて




お母様ニ会えるのなら・・・



・・お母さん・・・助けて









その部屋にはお母様はいなかった、





・・お母さん・・・助けて








知らないおじサんがいただけ。





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そのおじさんは私にお母様の話を


・・お母さん・・・助けて




聞かせテくれた。






・・お母さん・・・助けて

・・お母さん・・・助けて

・・お母さん・・・助けて






・・・・・・




・・お母さん・・・助けて








実験体・・?








・・私の・・お母様まで・・








私達を妊娠中に限界を超えて魔力の強化処理ヲ



・・私の・・お母様まで・・




・・私の・・お母様まで・・

施されて怪物になってしまった・・・??



・・私の・・お母様まで・・










・・私の・・お母様まで・・


なんで・・




・・私の・・お母様まで・・







・・私の・・お母様まで・・


お母様をソんな目に・・・・・

・・お父様なんか死んでしまえば・・


・・私の・・お母様まで・・







・・お父様なんか死んでしまえば・・




お父様・・・



・・私の・・お母様まで・・





・・私の・・お母様まで・・


・・お父様なんか死んでしまえば・・


あなたは・・・人間じゃ・・・・ナい・・・




・・私の・・お母様まで・・




・・お父様なんか死んでしまえば・・

・・お父様なんか死んでしまえば・・


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「・・・」

そこで、再びイメージが途切れた。

ミーナとアジムは何も言えずに
押し黙るしかなかった。



ここで、1つわかったことがある・・・。




ホトハは悪魔のようなインカに育てられ、
初めから何も感じてなかったわけではないようだ。

イメージが流れてきた様子では、
インカに対しかなりの不信感をあらわにしている。







・・・ではなぜ・・・


今のホトハはインカに

盲目的に従っているのか・・?



















































ホトハ   16歳










こレデ何度目だロう。





お父様ノ命令ハ絶対。


なんで絶対なんだろう



お父様の言うこトデあれバ、

何人でモ私は削除するコトがでキる。










ソの力ヲお父様が与えテくれタラしイ。











私ガお父様の言イコとを守ルのは当然ノ務め。










オ父様はソう言っテル。







・・そう思わないといけない・・


ミンなもソう言ってイル。




・・そう思わないといけない・・


・・そう思わないといけない・・



私モそう思ウ。


・・そう思わないといけない・・
・・そう思わないといけない・・


・・そう思わないといけない・・

・・そう思わないといけない・・


今日ハナにか少し変ワった命令ダッた。




・・・私は従っていれば・・いい・・





私ハ特になにもシナくていイらシイ。





・・・私は従っていれば・・いい・・

・・・私は従っていれば・・いい・・



ソレダけでお父様の欲しガっテいる




・・・私は従っていれば・・いい・・






何カノ研究の成果の情報を横流シしてクレるとか。




・・・私は従っていれば・・いい・・




タダ、腕に付ケラれタ腕輪が気ニナる・・・





・・・私は従っていれば・・いい・・


・・・私は従っていれば・・いい・・

コレじゃ私のフォトンが外に出せナい。



・・・私は従っていれば・・いい・・

・・・私は従っていれば・・いい・・

・・・私は従っていれば・・いい・・



しバラくするト知らないオジさん達ガ



・・・私は従っていれば・・いい・・




部屋へ入っテきた。




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私は何モシなくテいいってドウイうことダろう・・・














































・・・・・。





・・お父様・・殺し・・てやる・・

・・・・気持ち悪い・・



タシか私にハ妹がイタハず・・・




・・・・気持ち悪い・・


・・・・気持ち悪い・・




名前・・・思い出セナイ・・・・

・・お父様・・殺し・・てやる・・


・・・・気持ち悪い・・





・・・・気持ち悪い・・

でモ・・たシカにいタはズ・・・


・・お父様・・殺し・・てやる・・

・・・・気持ち悪い・・


・・お父様・・殺し・・てやる・・



・・・・気持ち悪い・・


妹ナら・・・

・・・・気持ち悪い・・

・・・・・誰か・・助けて・・




・・・・気持ち悪い・・


・・お父様・・殺し・・てやる・・

私ノ苦しミヲわかっテクれルんじゃナイかな・・・



・・・・気持ち悪い・・




・・お父様・・殺し・・てやる・・


妹ニ会いタい・・・・
・・・・気持ち悪い・・


・・お父様・・殺し・・てやる・・

・・・・・誰か・・助けて・・

・・・・気持ち悪い・・



逢っテ・・・・


・・・・気持ち悪い・・

・・お父様・・殺し・・てやる・・
・・お父様・・殺し・・てやる・・
・・お父様・・殺し・・てやる・・

・・お父様・・殺し・・てやる・・
・・・・・誰か・・助けて・・

・・・・    ・・・



・・・・・誰か・・助けて・・
・・・・・誰か・・助けて・・


・・・・・誰か・・助けて・・
・・  ・・    ・


・・・・・誰か・・助けて・・


・・・・・誰か・・助けて・・
・・・・・誰か・・助けて・・


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この日・・・。




3人目のホトハの人格は崩壊した・・・




























































「・・・・」

「・・・・・・・」

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ミーナとアジムは押し黙ったまま泣いていた・・。








・・・そういうことだったのか・・・











インカに完全に縛られて生きてきた。



ホトハにとって世界はインカの手の中にしか

存在しえなかったのだ・・・。






だから・・・。






インカへの不信感が最大にまで高まるたびに、

自分の心を白紙に戻していた・・・。






再びインカに従う事のできる無垢な自分の心を

生み出し、インカの元にいられなくなった

それまでの自分を完全に塗り潰しながら・・・







自分の世界にいることに耐えられなくなり、

自殺してしまわないように

無意識の内に精神にセーフティをかけたのだろう。















ただ・・・人間の心はそんなに単純ではない。


無理な心の修正を行うたびに・・・


ホトハの心は崩れていった・・・。












善悪も何も感じない・・・


ただインカに従っていればいいという


前提のみの心・・・















それが・・・ホトハの真実だった・・・。



































「・・僕がホトハさんを封じようとした時に、

塗り潰したはずの以前の人格が

目を覚ましたんだ・・・」



「そうスね・・・。

今の姉さんは'何も感じない人格'と、

'過去の人格'が入り乱れた状態ッス」




ミーナとアジムは涙をぬぐって、ため息をついた。

ホトハのイメージはもう流れ込んでこないが、
その分、周りの空間のノイズが増えている気がする。






これが今のホトハの精神なのだろう。






ただ・・・、アジムとミーナは感じていた。







ノイズだらけのホトハの精神の中に
確かに感じるのだ。



双子の妹、ミーナへの想い。



そして、自分のために戦ってくれたアジムへの想いが

存在しているコトを・・・・。

















「さぁ・・・。

姉さんは・・・たぶんこの先にいるッス」


「うん。僕達で・・・ホトハさんを助けよう」


ミーナとアジムは
再び強い意志を目に宿らせて、
ホトハの精神世界の奥底へと進みだした。







・・・・・・







・・・・・






・・・・








ついに・・・・




ミーナとアジムは'ホトハ'を見つけた。













暗いノイズだらけの精神の奥底・・・








そこで1人、たたずんでいた・・・・













どれほど苦しめば




どれほど自分を殺し続ければ




どれほどの憎しみを抱けば




人の心はここまで壊れてしまうのだろう・・・


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「・・・・・・」

「・・・・・・」

「・・・・・・」

ホトハを前にして、
ミーナとアジムはたじろいていた。

想像以上にホトハの精神は崩れきっている。

果たして私達の声が届くのだろうか。










「・・・」

ここまできて引き下がるわけにはいかない。

ここで・・ホトハを救わないで・・・

いつ救うことができるというのだ・・・。














少しの沈黙のあと、

ミーナが口を開いた・・・。















「姉さん・・・聞こえるッスか?」


「・・・ス・・・テラ」


ミーナの声に崩れかけているホトハが
僅かに反応した。
瞳のない顔が、ミーナとアジムの方へと向く。













「迎えにきたッスよ・・・」

「・・・」

ミーナの言葉に空間がざわつく。






「私とあなたは同じって言ったスよね。

私は幼い頃にインカに捨てられた・・・、

インカから離れた私は・・・人間として生きてきたス」



「・・・・」



「姉さんも同じなんスよ。

インカの呪縛から開放されれば・・

姉さんも・・・・!」





「・・・」

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ホトハが黒く歪み、
呼応するように周囲の空間も細かく振動しはじめた。

泣いている・・
アジムはそう感じた。











「私に・・お父様・・の手の中以外に・・

どこ・・に生きる世界があ・・るというの・・・」


「どこにでもあるッスわ!!」


再び暗く沈もうとするホトハを
イラだったようにミーナが一喝する。

しかし、直後に再び穏やかな微笑を浮かべて
ホトハに語りかける・・。








「私だって、アジムちゃんだっているし・・

教官だって見た目は角のない

ビル・デ・ビアみたいだけど、意外に優しいし」




「・・・そうだよ・・僕も・・手伝う」




「・・・・アジム・・さん・・」



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ミーナとアジムがホトハに向かって

手を差し出す。




ホトハは未だためらっている・・と、いうよりは
怯えているようだ。

外の世界を知らないのだから無理はない。






だが、

この暗闇に居続けさせるわけにはいかない。














「姉さん・・・お願い。

これ以上・・心を壊さないで・・・、

・・・お願いッスよ・・・」




「・・・ぅ・・」



ホトハが・・・

ゆっくりと崩れた腕を

ミーナとアジムの方へと上げた・・・。











崩れたホトハの表情にあるのは、


戸惑いと怖れ。


そして、


・・・救いを求めていた。













「姉さん・・」

「ホトハさん・・・」


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その腕をしっかりとミーナとアジムが握る・・・。










そして・・・






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暗闇の底からホトハを引き上げた・・!



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・・・・・・・・









・・・・・・










・・・・・






惑星ニューデイズ 

旧レリクス施設内 インカ秘密基地





「・・・ぅ」

「ミーナぁ!しっかりしろぉ!!」

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「うおわぁッス!!」


目の前にあったサブの凄まじい顔に、

ミーナが絶叫して目を見開いた!







辺りを見渡すと、
先ほどまでの精神世界はではなく、
現実の世界のようだ。

すぐ横では気絶しているホトハを
シリアが抱きかかえ、
その近くでケタがアジムに応急処置を施していた。







「お前とホトハが近寄ったと思ったら、
2人とも気絶しやがって・・・何が起きたんじゃ?」

「・・・そうッスか」

今の出来事が、本当はミーナだけがみていた
'夢'かとも思ったが、
どうやらホトハにも同じ事がおきていたらしい。

やはり、さっきの精神の交流は
夢ではなさそうだ。




まぁ、周りでみていたサブ達には

何が起きたのか全くわからなかっただろう。









「ホトハ・・だが、
どうすればいいんだ?縛り上げるわけにも・・」

「あ・・。縛るなら俺がや・・ぶぇ!!」

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いらん横槍をいれたケタに、
シリアの蹴りがさらに横槍を入れる。








「姉さんならもう心配ないと思うス」

「な、なんでじゃい・・」

うまく説明できないミーナに
サブが首をかしげる。





その時・・・





「大・・丈夫。ホトハさんはもう・・大丈夫」

アジムが目を閉じたまま小さくそう呟いた。






「ほんと・・僕って死にかけだね・・
ミーナさんの言うとおり・・」

アジムの言葉にケタが眉をよせる。
そしてサブ同様に首をかしげた。

「お前・・いつミーナと話したんだ?・・・電波か?」
「・・電波かもね。アーシュラ・・コードXXX 再起動」

状況がわからずにどんどん混乱していく
ケタ達をよそにアジム達は落ち着いている。



しばらくして瓦礫の中から、
やや半壊したアーシュラが起き上がった。
アーシュラ自体はホトハと戦闘していないが、
ホトハのエネルギーの炸裂した部屋にいたために、
吹き飛ばされ、瓦礫に潰され、結構損傷は酷い。

足の連結部から妙な音をさせながら
ヨロヨロとアジムの横へと歩いてくる。






「主人・・」

「アーシュラ・・帰ろう。終わったよ・・」

アジムはそこまでいうと再び力が抜けて、
腕が地面に着いた。

あわててケタが首に手を当てたが、
どうやら意識を失っただけらしい。


えぇい、まぎらわしい。


しかし、脈は微弱で呼吸もかなり浅い。
かなりの重症で早いうちに本格的な治療を
施さないと本当に死にかねない。






「よし・・!よくわからんが、

ホトハももう大丈夫ってなら・・

とっととこんなところからおさらばだ!」


そういってケタがアジムをおぶって
・・・ややフラつきながら立ち上がった。

それにならい、
サブがミーナとホトハを抱きかかえる。





「・・状況はわからんが・・・。
・・よく頑張ったぞ・・ミーナ」

「・・うん」

サブに抱かれたミーナは小さく頷いて
目を閉じた。


ホトハとフォトンが同化した際に
体内にフォトンを取り入れることができたが、
それでもミーナの衰弱は完全には回復していない。

目を閉じて数秒もしないうちに
ミーナは深い眠りに入っていった・・・。






そしてすぐに、ホトハを加えた
ケタ達6人は旧レリクス施設の出口へと
向かって歩き出した・・・。





・・・・・・







・・・・・








・・・・








惑星ニューデイズ

ミズラキ保護区 旧レシクス施設前





「・・・ここか」

レリクスへの入り口を前にして、
ラドルスは顔をしかめて呟いた・・。

そしてナノトランサーからソードを取り出して、
軽く2〜3回振り回す。
そして、再びソードをしまった。




JGN、ラドルス、アルト、レイン、
ピオ、リーファの6人は、
脱獄犯ミーナ・スンキと、
共犯者であるそのパーティーメンバーを
捕らえるために、ここへ来たのだ。





ガーディアン襲撃犯のミーナを脱獄させるために
オウトクシティ全域に電波障害を起こして、
さらに拘留施設の職員を数十名も死傷させる
・・・か。

そんな大げさなこと、ただのガーディアンに可能かしら?」


自問とも聞こえるリーファの呟きに
ラドルスとJGNは何も言わずに肩をすくめた。

その後ろでは、アルトが口上を語るときの
決めポーズを入念に練習している。
・・・参加しろよ、話に。

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「まぁ、本当ならここに逃げ込んでいる相手は
拘留施設のガードを数十名倒している強敵だ。
黒と判断したら迷わずに攻撃に移らないと、
・・・こっちが危ないかもな」

「・・・」

すでに戦闘状態のような気迫をまとうラドルスの後ろで
不安そうにピオが息を吐き出し・・、
その隣でレインが不気味に笑っていた・・・。






     第41章:ガーディアンズvsガーディアンズに続く

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今回のまとめ

・ミーナとホトハのフォトンが同化。
 精神まで一時的に連結してしまった。
 瀕死だったアジムも巻き込まれ精神世界に突入。

・ホトハはインカの元しか自分の居場所がないため、
 インカへの不信感が高まるたびに、
 自分の人格を塗りつぶし、新しい人格を作り出していた。
 新しい人格になるたびに少しずつ自分の意思を
 失っていったらしい。

・ミーナとアジムの説得により、
 ホトハの精神に変化あり。

・目の覚めないホトハだが、
 とりあえずもう大丈夫・・・らしい。

・ケタ、シリア、サブ、ミーナ、アーシュラ、アジムは
 ホトハを連れて、基地からの脱出開始。

・指名手配されているミーナ達を捕らえるために
 JGN、ラドルス、アルト、ピオ、レイン、リーファの
 DF団がミズラキ保護区に到着。

****************************


いやぁ・・・

精神世界突入はちょっち勇気いったな(^^;




PSUから外れてしまいまくりw



でも、ニューマンは感応力や精神力が強いし、

場合によっちゃぁこういう精神感応みたいな

マネもできるんじゃないかなぁ〜と、

思ったりしてたので、強行しちゃいましたw



半分ニュータイプの世界だな






俺的PSUストーリー第二部でも、

最大の課題だった「ホトハの救済」。

こんな感じになっちゃったけど、どうだったでしょうか。



・・・。

ホトハ救済シーンだけど、

ちっとキラキラさせすぎたな・・・




PS.
実は・・今回の小説内には
ちょっとした仕掛けがありますw
見つけたら・・・・・ゾっとするかも?w


****************************


しかし、また凄い時間かかったね!!



活字の表現に自身ないから、

挿絵をいれるんだけど・・・。



なんとか、イメージを伝えたいんで、

枚数がどんどんどんどん!!!




ラストバトルとかどうなるんだろうね(^^;






土曜日が仕事になっちゃったんで、

完成が大幅に遅れたってのもあるなぁ。


本当は土曜日の夜にUPする予定だった♪





んで、次回だけど、

タイトルだけでどんな内容かは察しがつくかな?w


悪者にするつもりは一切ないんで、

安心してくだせぇ・・・。



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んで、PSUプレイ日記




やぁ〜〜っと、

アジムのヤツが復活しやがった。

テスト勉強が忙しかったとか言っていたが、
俺にはわかっている。


女だ。


女と一緒に勉強するフリして

チチクリあってやがったに違いない。



俺をまぜろよ。




んで、今日はチャットだけして終わりました(^^;
















そういや、想像を超えてでかかったイベント
ホストクラブ」ってのを見に行ったんですが・・・。



マジで想像以上で、

ひやかすこともできずに、

すごすごと退散しました(−−;




チャットでアルトとかうっふんピオさんとか、
なんかにぎやかにやってたなw






PS.

挿絵をスキャナで取り込むときの

「スキャン」「スギヤン」に見えた。


俺はもう長くないかもしれない・・・。

この記事へのコメント
マガシがいた…?
何か想像以上にひどい状態だったのねホトハって。
第2部が終わる頃には普通の生活に戻っていてほしいな。

ビル・デ・ビアは不謹慎ながら笑ってしまったw
その後の挿絵もしっかりそれらしいしw
シリアスだけでは終わらない作品だなまったく(一応褒めている)

ついにDF団到着しましたか。
バトルになるのかそれとも…?
Posted by 龍牙 at 2007年12月10日 02:58
追記
この仕掛け…うわ、鳥肌たった。
Posted by 龍牙 at 2007年12月10日 03:03
うわぁ…何か私が想定できていた最悪の状態にドンピシャになってますわぁ;(号泣)
むしろ今までホトハちゃんが自分を殺さなかったのが逆に不思議に思えてしまいますね。
それでもホトハちゃんが死を選ばなかったのはやはり最愛の存在である
ミーナちゃんがいたから、なんでしょうか?その愛に感服します…;
にしても、インカなんて奴!!なんかもうエネルギー結晶が暴発でもして抹消サレテシマエバイイトオモイマスヨ?(おぃ)
そしてこんなに鬱レベルの話なのに正常でいられるのはビルデビアなサブさんのおかげ。(笑)
ミーナちゃん癒しをサンクス★(駄目じゃん)
にしても、仕掛けの方龍牙さんのコメで発見できましたが…うわーぁ;という感じでした。(怯)
これから彼女には今までにない幸せを知ってほしいです><。(切実)
Posted by 雪夜・ミヤシロ at 2007年12月10日 04:29
うわぁ…何か私が想定できていた最悪の状態にドンピシャになってますわぁ;(号泣)
むしろ今までホトハちゃんが自分を滅っさなかったのが逆に不思議に思えてしまいますね。
それでもホトハちゃんが選ばなかったのはやはり最愛の存在である
ミーナちゃんがいたから、なんでしょうか?その愛に感服します…;
にしても、インカなんて奴!!なんかもうエネルギー結晶が暴発でもして消サレテシマエバイイトオモイマスヨ?(おぃ)
そしてこんなレベルの話なのに正常でいられるのはビルデビアなサブさんのおかげ。(笑)
ミーナちゃん癒しをサンクス★(駄目じゃん)
にしても、仕掛けの方龍牙さんのコメで発見できましたが…うわーぁ;という感じでした。(怯)
これから彼女には今までにない幸せを知ってほしいです><。(切実)
Posted by 雪夜・ミヤシロ at 2007年12月10日 04:33
後々続くコメントを尻目にして短いコメントを言おう

間が上手すぎだよアンタ…
Posted by ドラン at 2007年12月10日 08:35
泣きそうになったっす。
うぅ、こういう展開弱いんだよぅ(泣

最後は最後でいつのものドタバタに終わってたけども、逆にそれがさらによかったし。

P.S.
仕掛け見ました。マジでびびった(汗 でも気持ちもわかる。
インカ、フルボッコだけじゃすません…。


Posted by えむ at 2007年12月10日 09:18
携帯からじゃ途中までしか見れなかったから(メモリ足りねぇ)やきもきしてたお[゚Д゚]

精神世界描写もやってのけるとはさすがケタ様。崩壊状態のホトハ精神体が衝撃的でしたよ・・・・しかし、最後の一欠けらになってもミーナへの思いはちゃんと残ってたのですね・・・さすがです(´・ω・`)
仕掛け、まだ発見できてない俺はニブチン('A`)

あれ?マガシがいる・・・・?てことは培養カプセル入りの俺もいたりして・・・・(゚∀゚;)?
色々人体実験してたところだから俺(実験体当時のネメシス)がいたということもありえそうだ・・・・チビホトハ・・・・そういえば見覚えがあったような(ゴポゴポ)
Posted by ネメシス at 2007年12月10日 09:19
序盤〜中盤:ホトハ……。・゚・(ノд`)・゚・。→終盤:シリアス空気台無しwwwwwwwwwww→再度読む:仕掛けに(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル

そして正直次回のバトルがギャグになりそうな悪寒がしまくってしょうがない(ぇー
Posted by 彰 at 2007年12月10日 13:38
復活のアジムですw
試験ですよ試験はっはっは。

でもまさにシリアスな演出だ[゚д゚;]
ストーリーが深い深い(´・ω・`)

今回の小説を昨日うpしてくれたおかげで動画の最終コマが決定したよんw
もううpしたから見てねー(´∀`)
Posted by アジム at 2007年12月10日 15:22
いやー深い話でしたな今回。
そこまで酷い理由だったとは・・・
予想だにしない展開で
仕掛けに気付く前からゾワッと・・・
仕掛けに気付いてゾワワッとしたんだぜ

あ、もう赤マフラー標準装備ですか。
重力下でも逆立つのがなんとも○ッターw
え、悪役じゃないの?マジで?
目が影でめっさ悪人面だけどw
必殺技のライジングメテオは炸裂するんでしょうか!?


あとがきにも仕掛けが無いかと
探してた俺がいる(・ω・`)
Posted by アルト at 2007年12月10日 17:03
精神世界面で本気涙が出そうになりました(;д;)
サブのどアップ顔ですべて吹き飛びました(゜д゜)

はい、そういうことでね(ォィ
しかしホトハのダークな過去の表現は好きかもですね・・・
仕掛けで怖さが追加されましたが(゜д゜;ガクガク
上ではヒデェ事言いましたけど、サブには感謝w(何
彼が居なければ自分の精神も崩壊してたでしょうな(・ω・`

そんでもって次回にさらなる期待(ぉ
Posted by クレスト at 2007年12月10日 17:25
小説お疲れ様です!
というか、今回すごく長いですね…。

ケタくん生きてますか?
かなり辛かったのではないですかね?
小説の内容は・・・。

「感動」した!

ということで、涙もろい、ネコ耳は…。

泣いたさ!

Posted by シューゴ at 2007年12月10日 18:33
仕掛けにヒィィィィ(((( ゚Д゚;))))

やるせない、やるせないよ・・・
あぁもうインカマジ外道
こりゃもうインカとの完全決着が待ち遠しくてなんないっすね。

しかしその前にDF団がいる・・・
不覚にも寒がっている所で萌えてしまった(*´ω`)
Posted by ソード at 2007年12月10日 21:00
連レス申し訳ありませんが、今仕掛けに気づきました・・・・・・




これなんてサイレントヒル?[ ゚Д゚]




しかし救われたのが何より幸いですよね・・・
つ「BGM サイレントヒルのテーマ」
Posted by ネメシス at 2007年12月10日 21:08
インカの外道っぷりには腹が立ちますが、
盲目的に従っているように見えたホトハも
ホトハ自身がんばって生きてたんですね…ホロリ。
というか小説の仕掛けはコワかったですYO!

続き、楽しみにしてます。
Posted by コノエ at 2007年12月11日 01:06
はっはっはw

今回でホトハの謎がわかったわけだけど、
「怖い」て意見がえらい多いなぁ(^^;
まぁ、「仕掛け」のせいか。
これ、確かにちと怖い。

ホトハの人気にマイナスに
なるかもしれんけど、
ホトハの精神状態を表現するには
これしか思いつかなかったw

その中和剤として、
ちょっと「和む」要素いれてたから
勘弁してください♪

しかし、ホトハはぶっちぎりで
不幸度ナンバーワンだの・・・。


そして、残るはDF団と、インカか・・。
ふむ、終わりは近い(?)



PS.
「仕掛け」に気付いていない方。
ホトハの回想の所で、
右クリックの「全てを選択」を押すと
イミがわかりますよ〜〜



・・・たしかにあとがきにも
仕掛けてたらもっと面白かったかな?w
Posted by ケタ at 2007年12月13日 00:37
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