2007年08月02日

第19章「死闘の果て」

ケタに研究の最重要アイテムを奪取された、
イルミナスの幹部、インカ・レーテルは、
ケタをおびき寄せ、アイテムを奪還するために
ミーナとシリアを誘拐する。

シーリウ達は2人を救出するために
敵のアジトへと乗り込んだが、
インカの部下である3鬼神の前に、アジム達は倒れ、
人質となってしまった。

廃墟となった工場の中で、
シーリウとインカ・レーテル。
レダー・ダーとホトハとの戦いが始まる・・・。


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シーリウとインカの激しい戦いは、
周囲で見守っていたミーナ達の想像を絶していた。

シーリウの姿が掻き消えるたびに
風が巻き起こり、疾風の斬撃がインカを襲い、
インカが前に出るたびに、
テクニックと体術で地面や壁が粉砕されていく。



「・・・さすが、エンドラムの魔女!」


「・・・・インカ・レーテル・・!」


インカ・レーテルは自らに様々な強化処理を施している。
純粋な肉体強化に加え、
反射神経、精神感応力、法力強化。
さらに斬撃と体術とテクニックを組み合わせた
独特の技をマスターしている。

さすがのシーリウでも容易に倒せる相手ではない。



・・・一方。


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「なんなんだこの娘ぇ!」

レダーが悲鳴をあげながらツインハンドガンを連射するが、
フォトンの翼を携えたホトハの前に
なすすべなくはじき返されていく。

「いや!これホントどーしたらいいのかな!?」
「・・賑やかな・・方・・」
「ぅおお!」
ホトハから放たれたビームのようなフォイエがレダーの左肩をかすめ、
その衝撃でレダーがきりもみ回転しながら吹き飛んだ。


「レダー!頑張って!!」

「レダーさん!その娘には遠距離攻撃が効かないよ!
・・接近戦に持ち込んで!!」

「こんなのにどーやって近寄れっつーんだ!!」

シリアとアジムの声援に、
体を起こしたレダーがかみついた。
しかし、直後レダーの鼻先を
ふたたびエネルギー上のテクニックが通過していく。

慌てて跳ね起きたレダーがツインハンドガンを
再びホトハに向け、構えた!

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しかし、ホトハの放ったフォイエが
レダーの腕を直撃し、ツインハンドガンが粉々に吹き飛ぶ。

「ぐぅうう!」

「逃がしません」
武器をやられてうめいたレダーにむけ、
ホトハが連続でテクニックを放つ。
かろうじてかわしているレダーだが、やられるのは時間の問題だ。


「ぬう・・レダーもやはり成すすべがないか・・」
「・・・レダーさん」
縛られたままの状態で、首だけ動かしサブがうめいた。
ホトハが目映く輝くたびにレダーの体が吹き飛ばされ、弱っていく。

ホトハと戦うようにみせかけて、
パーティメンバーを救出するつもりだったレダーだが、
3鬼神の1人、'精霊'のホトハはそんなに甘い相手ではなかった。

そもそもアジム達3人がかりで倒せなかったホトハ相手に
レダー1人ではどうにもならないのだ。


「・・・こ、この辺で一度落ち着いて話合わないか・・?」

「わかりました」

「・・・え?」
苦し紛れ・・というか、何気にいったレダーの言葉に
ホトハが馬鹿正直に従ったため、レダーがあっけにとられた。


「喉が・・かわきましたね・・」
「・・そ、そうね」
レダーの目の前でフォトンの翼をしまい、
ぱたぱたと衣服についた粉塵を払うホトハ。
(俺を油断させる演技か・・?)
ホトハのあまりの常識はずれの行為に混乱するレダー。
それは周りでみていたアジム達も同じ気持ちであった。



・・・ただ、
事情を知っているミーナとシリアだけにはわかっていた。



ホトハは演技をしているわけでもなんでもない。

ただインカの言葉に従っているだけなのだ。

[もう1人の相手をしてやれ]

そう命じられているから、
戦闘を仕掛けてきたレダーに応戦していたのだ。
そして今は会話の相手をしているだけなのである。


もちろん、通常の感覚をもっている者には
到底理解できないだろうが・・・、
それが悪魔に育てられたホトハという少女の実態なのだ。




・・・


・・




「ぉぉおおおおお!!」

「・・・!!」


インカとシーリウの戦いは激しさを増し、
凄まじい斬り合いとなっていた。
純粋に剣術の腕であればシーリウが上だが、
腕力とテクニックにより攻防がめまぐるしく入れ替わる。


「ちぃっ!貴様ごときの小娘が・・!」
「前回も似たようなこと言ってたわね」
インカの振りぬいたセイバーをかわしたシーリウが
全体重をかけてセイバーを振り下ろした!
その衝撃にさすがのインカも後方に吹き飛ばされる。



それが、インカの癇にさわった。



「もうよい!ホトハ!この女の動きを止めろ!!」

「!!」

「・・わかりました」

インカの号令がかかった瞬間、
レダーの目の前でホトハが再び輝きだし、
フォトンの翼を大きく展開させた。

そしてその狙いはまっすぐにシーリウに向いている!



「よそ見するなよ!魔女!!」

「くっ・・!」

ホトハに気をとられたシーリウにむけインカが
テクニックを放った!
かろうじてかわしたシーリウだが、
今度はホトハがシーリウに向かって狙いを定めた!


「・・・!」
さすがのシーリウでもこのレベルの敵を2人同時には
相手にできない!



「させるか!!」

「・・ぁ、駄目・・」
今まさにテクニックを放とうとしたホトハの前に
レダーが飛び込んだ!
シーリウを狙ったホトハのテクニックが飛び出したレダーに
炸裂し、レダーの両足が凍結状態となり地面に貼り付けられた!

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「ぐ・・今のはバータだったのか・・!!」
両足が凍結したレダーが、
スピアを取り出して両足の氷を砕こうともがく。


「このクズキャストめ・・・私の邪魔をするか!!!」
その様子にインカが激昂した。
インカの左手に凄まじい炎の塊が出現し、
動けなくなっているレダーに向けてそれを投げつけた!


「ぬぅ・・・!」
直前で氷が砕け、自由になったレダーだが、体勢が悪い!
インカのフォイエが眼前に迫ってきた時、

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目の前で風が巻き起こり、フォイエが斬りさかれた!
「すまない、シーリウ」
「・・お互い様よ」
フォイエをきりさいたシーリウが、やや息を弾ませて呟く。








その様子をみていたインカがわずかに顔を歪ませた。
怒りに歪んだのではない、笑っているのだ。








「・・まだまだこれからよ」
「それはどうかな?」
再びシーリウとインカが対峙し、
レダーもホトハと向き合った。
またホトハがインカに加勢すればシーリウといえども
非常に危険だ。

レダーはホトハがインカに加勢できないよう、
抑えておくしかないのだ。




ミーナ達が見守る中、
勝負は振り出しに戻ったかのように見えた。










しかし・・・それは大きな間違いであった。









「・・っく!」
激しい金属音とともに、シーリウがセイバーごと吹き飛ばされた!
後方に飛んで衝撃を和らげたわけではない。
そして、インカが低く笑いながら、
距離の開いたシーリウに歩み寄っていく。
その姿はまるで勝利を確信しているかのようだ。


「シーリウさん・・・まさか・・」
戦いをみていたシリアが思わず呟いた。
先ほどまで華麗ともいえたシーリウのステップだったが、
今では足を引きずるようにしている。








さっきレダーをかばった時に足を・・・・









シリアがそう心の中で呟いた瞬間、
再びインカの攻撃でシーリウが地面に転がった。
「おい・・シーリウどうしたんだ!?」
異変に気づいたレダーも、
ホトハから目を離さず、シーリウに叫んだ・・・。

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「・・・・」

何もいわないシーリウのかわりに
インカが大声で高笑いする。


無様なりシーリウ!

そんなキャストをかばうために足を痛めるとはな!」

「・・・」
「・・シーリウ!」
思わずシーリウに駆け寄ろうとしたレダーにむけ、
ホトハがテクニックを放ち、レダーを牽制する。

どうやらレダーにシーリウとインカの戦いの邪魔は
させないつもりらしい。


「どうした!エンドラムの魔女!先ほどの勢いはっ!!」
「・・・・」
シーリウの様子にインカが笑いが止まらないようだが、
確かにインカのいうとおりである。
それほどシーリウの動きは酷いものになってしまっている。


シーリウの体つきは本来戦闘に向いていない。


細い体は敵の攻撃に耐えられないし、
その腕力も大したことはない。


それでもシーリウが強いのは、常人離れした
反射神経と、みのこなしにあったのだ。


敵の攻撃は後ろに下がり、さらに攻撃方向をズラすことで
正面から受け止めず威力を激減させている。

そして、攻撃するときは小さな体をフル稼働して、
インパクトの瞬間に全体重をかけることで高い攻撃力を発揮するのだ。











しかし・・・利き足を痛めた状態では
そんな精密な動きができるはずもなかった。










「残念だったな魔女!貴様の負けだ!!」

そう叫んでインカがシーリウに突っ込んでいった。
いつものシーリウなら軽く受け流せる攻撃だったが・・・
セイバーで受け止めることが精一杯だった。

そして体勢の崩れたシーリウにインカのテクニック
「ディーガ」が炸裂した。


激しい爆音と、
かすかに聞こえたシーリウの悲鳴・・・。






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そして、シーリウがゆっくりとその場に崩れ落ちた・・・。








「・・・」


「・・・・」


「・・・」


周りを囲んでいた全員がその光景を見て押し黙っていた。



まさか、あのシーリウが倒れるなんて・・・。



崩れ落ちたシーリウを前にインカの笑い声だけが、

廃工場の中に響いている。



「シー・・リウ」
唖然としているレダーにホトハが攻撃を加えようとしたが、
笑いながらインカがそれを手で制した。
レダーはフラフラと倒れたシーリウの横にかがみ、
気絶しているシーリウを見下ろしていた。


ミーナとシリアは人質にとられ、
アジム、エム、サブもホトハの前に敗れ拘束されている。

そして、今シーリウまでもが倒れてしまった。

残った戦力はレダー1人。
そして敵はインカ・レーテルとホトハである。

パーティ全員の頭の中に絶望感が漂っていた。



そんな中、インカが満足そうに息を吸い込んだ。
そして全員の顔を見渡す。

「さて、これで私の目的は果たせる。
こいつ(シーリウ)からアイテムの在り処を聞き出すか、
エサにして盗んだ張本人のケタをおびき出すか・・・」

「・・・」

「さて、お前はどうする?私に下れば見逃してやってもいい」

インカの言葉にレダーがスピアを握り締め、立ち上がった。
そしてまっすぐにスピアをインカに向ける。



「ほう?しつこいな、いいだろう。
最後の締めはやはり私自ら行ってやる。ホトハ、お前は下がっていろ」
「はい。お父様」
素直にホトハが何歩か後ろにさがり、距離をとった。
レダーはなにも言わず無言でインカをにらみ付けているが、
インカの方は余裕の笑みを崩さない。



レダーとインカが約6メートル程度の距離をおいて、
対峙している。




その様子を見守っているミーナ達だが、
その表情は重く、暗い。

この攻防が全てだ。
もしレダーが負ければ、パーティは全滅。
インカの思惑通りになってしまう。

インカさえ倒せばホトハは戦闘を続ける理由がなくなるため、
相手にする必要はない。

しかし、シーリウが倒れた今、
インカを倒すことなど可能なのだろうか?




空気までも重くなるような錯覚を感じながら、
レダーは1人怒りに震えていた。

インカへの怒りももちろんあるが、それだけではない。

(シーリウとの共闘にうかれて、
 頼りきってしまった結果がこれか・・・)

激しい自分への怒りを感じていたのだ。

(思い出せ・・シーリウと戦っていた時の覚悟を・・)


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「たとえ刺し違えてでも貴様を倒す・・」

「ほぅ・・。やってみるがいい」

次の瞬間、
意を決したレダーがスピアを構え、インカに向かっていった。






次回、ミーナ、シリア救出戦決着

*****************************

あ〜しんどい!!

この挿絵分のイラストがあれば、

何回分プレイ日記の記事作れるのか!!


いや、なんとかしてシリアス編も盛り上げたいのよ!!




今回はほぼ戦闘だったんで、まとめはいらないやなw


さて、今回は眠いので、
「おまけ」がない(^^;

ウヒヒヒヒヒ





この記事へのコメント
ちゃお。
前回の話ですが、PSOに有ったのは見た目はそのまんまチェーンソウですじゃ。
円刃式ではなく直刃式なステキ武器でした(笑)ジェイソンが2以降持ってるのと言えば解り易い(筈)!
それでは〜
Posted by Lenios at 2007年08月02日 06:47
おー・・普通にチェーンソー(゚∀゚)
それほしいなぁ、
可憐なキャラがもったらミスマッチでよさげ!
Posted by ケタ at 2007年08月03日 01:32
小説UPお疲れ様です。
とってもクライマックスですね。
情によって残念ながら破れてしまったシーリウさん。
でもそういうものを抱え込んでこその強さが本物ですよね!
「君の守るべきものはなんだ」と総裁(ナレーション)も申しておりますw


おやチェーンソー?チェインソードですか?
トライアルのでよければ写真が…浴衣着てますがw
http://image.space.rakuten.co.jp/lg01/94/0000030094/59/img57bcef30zik3zj.jpeg?t=20070805064003
Posted by Suluto at 2007年08月05日 06:50
盛り上がってきましたね。

最強のシーリウがやられてなんかレダーのヘルメットの中から人の顔が見えてどうなってんの? って感じです。
そしてシーリウがやられたことによってキレたレダー。遂に本領発揮なるか?

チェインソード……。懐かしい武器ですね……。
攻略本を使っていた軟派な僕は実物を見たことはありませんが、あれで敵を攻撃したら壮大な血しぶきが起こりそうだ……。
Posted by ガルバ at 2007年08月05日 11:10
まず突っ込む。「相手をしろ」という意味は間違ってないけどっ!!なんというボケっぷり(核爆
この発想はなかったわ…。

シーリウはスピードと攻撃力がある分、防御とHPが低かったんですな…。ただ、其のステータスが異常に高いから、最強に近い分。一度流れが変わるとピンチなのね(汗

そして、ラスト。
まぁ、今回はこの一言で締めましょう。

えむのレダー絡みの予想的中の確信率が120%になった!!
Posted by えむ at 2007年08月05日 15:30
今回の感想ですがマジで最高です!
書き手の負担も倍でしょうけど漫画と挿絵、小説のコラボがすごいいいです。
先がとても楽しみになる終わり方だし。

残されたレダー、最強クラスの敵2人、絶体絶命の状況をどう打破できるか?
次あたりで決着かな?
執筆がんばです!
Posted by 龍牙 at 2007年08月05日 18:36
まさかレダーって!!!Σ[゚Д゚]
う〜ん、何と無くそんな気はしたけど確証は無かったわ;
挿絵をこんなに描けるってのは羨ましいですマジでw
俺の小説なんて・・・メカが大量に出るから作画作業が素人には殺人級orz

しかしこんな絶望的状況をどう打開するのか・・・。
ここは『こんな事もあろうかと』とヤマトなノリで(お前本当に高校生か

つーかそろそろブログの更新も・・・アセアセ;
Posted by 彰 at 2007年08月05日 21:10
漫画+小説+挿絵とか相当豪華ですね!
エントリ3回分くらいのゴージャスぶり(*´д`*)=v
そして読み物としてのクォリティの高さが本当尊敬するですよ〜!

戦闘シーン、本当面白いです。続きが気になるーーー!
レダー頑張れ超がんばれ(。・`Д・´) =3

●最後のコマとインカvsシーリウの武器がぶつかり合うところがお好みです
Posted by すぎやん at 2007年08月06日 08:29
>sulutoさん
はっはw
やっと1つめのクライマックスが・・!
シーリウはかませ犬にはしたくなかったので、
存分に強さを発揮して倒れました。
しかも、仲間を守るために・・・。
「君の守るべきものは、なんやぁ〜」
このチェーンソー欲しいw

>ガルバさん
レダーの仮面の下に浮かんだ目は・・!
ちょいと乾燥してそうなので目薬さしてあげて
ください。
次回のレダーのふんばりに期待してくだせぇ
(゚∀゚)

>えむっち
ホトハはかな〜りズレてる娘だからな!
ちなみにこれは小説書きながら不意におもいついた
アドリブだったりする(^^;
シーリウはスーパーロボット大戦でいうと
ビルバイン!!
速く強いが、防御力が・・・!!
エムさんの勘は・・ハ、ハタシテドウカナ

>龍牙さん
そういってもらえるとありがたいぜ!!
これ、マジ時間かかってるのよ!(゚∀゚;)
毎日ちょっちずつ小説かきながら、
イラストかいて・・・
でも、妥協せんぞ!妥協するまでは!

>彰さん
「こんなこともあろうかと」
といって、メカシーリウとかでてこないから
安心してください(*´д`)
彰さんの小説、メカが大量にでてくるなら、
俺はかけねぇ!!
メカ苦手!キャストでやっと!!!

>すぎやんさん
がんばったよ〜!今回とくに!!
(´д`*)
シーリウがやられちゃうシーンだから、
なるべく印象に残るように挿絵を増やしました。
予定の約2倍ダス・・・。
次回、レダー燃ゆ(萌ゆ?)
●あ、とくに時間かかった絵だ♪
Posted by ケタ at 2007年08月07日 01:19
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