2007年04月30日

第一章「消えたアイテム」

ちょい第二部の話の始まりなので、
少し長めの小説であります。

この記事の下に小説読まなくても概要を乗せてますので、
小説読むのめんどい方は、それだけ見て内容を把握してくださいw

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第二部

第1章

「消えたアイテム」




モトゥブ  裏通り


「う〜ん・・ちょい飲みすぎッスかね」
人気のない通りをミーナはフラつきながら歩いていた。
少し強めの風が高揚した顔に心地よい・・・。


ミーナはガーディアンズの新人研修が終わったあと、
モトゥブの居酒屋でサブと2人、打ち上げをやっていたのだ。
もちろん未成年のミーナがアルコールを頼めるわけないが、
やってきたオレンジジュースにサブが焼酎をガンガン注いでいたので、
かなりアルコールが回っている。


「・・・・」
ふと、ミーナはあたりを見回した。


モトゥブは血気盛んなビーストが主な惑星で、
ローグス(まぁ、チンピラ)も多く、
治安の方もパルムやニューディズに比べるとあまり良くはない。
PPTシャトルの発着場のあるこの付近はまだマシだが、

それでも夜に若い女性が1人でいるのは・・・少し危ないかもしれない。


飲んでいた居酒屋から、
ガーディアン割引の効くホテルに行くのに近道なので
躊躇なく歩いていたが、酔ってなければさすがにやめておいた気がする。


「・・・まぁ、美形になら襲われてもいいッスかもね〜」
人通りのない暗い夜道の中、ミーナが強がりながら笑った。



・・・その時・・・。



「ゥキャ!」
数メートル前の茂みから男が飛び出してきて、
ミーナが素っ頓狂な悲鳴をあげた。


その声に男がミーナの方を振り向く・・。


変質者。
それがミーナの第一印象だった。
息は荒いし、なにやら酔ってるようにフラフラしている。

「あ・・はは!私は止めといた方がいいッス!
こう見えてもガーディアンズだから・・・あははは!」
襲われる前にミーナが笑いながらその男に言った。


「・・・君、ガーディアンズか?」
「う、うん」
その男の問いにミーナはうなずいた。
敵意を全く感じないその声にミーナは少し冷静になれた。


kie1.jpg

そして、気付いた・・・男がひどい怪我をしている事に・・・。



「ん〜・・残念、美男子とは言えないッス」
「?」
「あ、いやこっちの話・・!」
ミーナは改めて、その男を眺めた。
ヒューマンにしては長身だが、線は細く、
なぜかレンズの割れてしまった眼鏡を付けている。


「俺はケタ。ガーディアンズの1人だ、これカード」
「あ、はいッス」
ミーナはケタと名乗った男が差し出したパートナーカードを
慌てて受け取り、反射的に自分のカードも渡してしまった。
不審者となにやってんだろう・・と、自分で少し呆れる。


ケタは少しミーナからもらったカードを見て、
考え事をしているようだったが、やがて懐からなにかを取り出して、
口を開いた。

「すまないが・・・。
追われているんだ、これを預かってもらえないか?」
「なんスか?これ」

kie2.jpg

ミーナはケタから渡されたモノを見て目を丸くした。
宝石・・・ではない、
どちらかというとフォトンの粒子の煌きに近い光沢を放つ
見慣れないアイテムだった。


「これなにッス?」
「・・・。
近日中に俺か、シーリウが受け取りに行くからそれまで預かっててくれ。
なにかあったら・・・そうだなシリアかアジムを頼ってくれ」
ケタはミーナの質問には答えず、そう言った。
ミーナはため息をついてとりあえずそのアイテムをポケットに入れた。


「んおっ」
ミーナがケタから目を離した一瞬のスキに、
ケタの姿はなくなっていた。



・・・

・・・



モトゥブ  ガーディアンズ用ホテル

「・・・」
ホテルに戻ったミーナは、
服も脱がずにベットに転がって息を吐き出した。
まるでキツネに化かされた様な気分だけど、
ケタから渡されたパートナーカードがハッパになったりしない。


やはり現実の事のようである。


ケタと合っていた時は気が動転していたが、
冷静に思い返すとそれほど不思議な事ではない気がする。


突如現れた謎の不審者「ケタ」はガーディアンだった、
これはパートナーカードで確認したから間違いはない。


そして何者かに[追われていた]。
ガーディアンと敵対している組織は小規模のローグス組織まで
含めると相当な数に上る。
その内のどこかに追われていたのだろう。


さらにミーナに手渡した[謎のアイテム]。
これを持っていたから狙われたのか、
これを盗み出したから追われたのか・・・?


「あたしに渡したって事は、万一追っ手に捕まった時に、
コレを敵に渡さないようにするためッスかねぇ・・」
ミーナはそう呟いてポケットの中のアイテムを触った。


「・・・」


ポケットの中のアイテム・・・


「あれ!?」


kie3.jpg


ミーナは顔面蒼白になってベットから跳ね起きた。

ケタから手渡されたアイテム・・・・。

たしかにポケットの中に入れていたのに、

それが跡形もなく消え去ってしまっていたのだ・・・。



・・・


・・・



翌日

ガーディアンズコロニー


「う〜〜〜〜ん」
ガーディアンズコロニーに戻ったミーナだが、
頭を悩ませていた。

ケタという男が命がけで預けてきたアイテムを
なくしてしまったのだから当然といえば当然である。


しかし、幸か不幸かケタからの連絡は一向にない。


「仕方ない、相談してみるッスか・・・」
ミーナはガーディアンズになったばかりで、
まだパートナーも知り合いも少ない。
相談できる相手と言えば限られていた・・・。

ミーナは少し迷った後、教官であったサブのパートナーカードを取り出した。



・・・

・・・


同日 

ガーディアンズコロニー  

居酒屋「フンドシ」




「おぉい、こっちだ、こっち」
「うおッス」
待ち合わせ場所にやってきたミーナは目を丸くした。
てっきり教官1人だと思っていたのだが、
サブのいる席には何人か知らない人がいたのだ。


昼過ぎにサブに事情を説明したのだが、
初めは不機嫌そうだったサブの反応が途中で一変し、
詳しい話を直接聞くということで、
この居酒屋に呼び出されたのだが・・・。


「なにしとる、とりあえず座れい」
「は、はいッス」
サブのグローブのような手に掴まれて席に座らされたミーナは
あらためて席にいる人を見回した・・。

kie4.jpg

1人はもちろん教官のサブ。

その隣には真面目そうな若いヒューマンの女性と、
対面にミーナよりも若そうなニューマンの男の子。

ニューマンの男の横によりそっているのは、
パートナーマシナリーだろうか?
細い目にサメのような牙・・、正直ここまで変異したのは見たことがない。


軽く自己紹介した後、女性・・シリアが口を開いた。



「確認するけど、あなたが会った男はケタっていったのね?」
「あ、これその時のパートナーカードっす」
シリアはミーナが出したカードを見てすぐに返した。

「ケタは私達のパーティの1人なのよ。
それが昨日から大量の血痕を残して行方不明になってね・・・
私達がケタの情報を集めている時に、あなたからサブに連絡があったの」
「行方不明・・・」
ミーナは昨日の様子を思い出していた。
・・・あの後、ケタは敵(?)を振り切れなかったのだろうか?


「情報によるとケタは私達にも秘密で、
シーリウって人と共に極秘ミッションについているから、
それ関連のトラブルというのはわかるんだけど・・・」
そう言ってシリアはため息をつく。


なんかえらいことに巻き込まれたような・・・?
ミーナは乾いた笑いを浮かべて頼んだオレンジジュースを飲み・・、
不意打ちのアルコールの味に目を丸くした。


つまり、シリア達にしてみれば、
行方不明のケタの手がかりは、
最後に会ったミーナだけということなのだろう。


「んで、あのガキ(ケタ)はお前になにを渡して消えたんだ?」
ミーナのオレンジジュースにアルコールを入れた犯人の
サブが焼酎を自分のグラスに注ぎながら言った。


「そ、それが・・なくしちゃったッス・・・」

「・・・・」

「・・・・」

「・・・・」

「・・・・」

あまりにも重い沈黙にミーナは黙ってアルコール度数の
高まっているオレンジジュースを飲み干した・・・。









なにかの極秘ミッションの中、行方不明になったケタ。



そのケタに最後に会っている新人ミーナ。



ケタが無事であれば必ずミーナに連絡を取るはず・・・、



そして、もし敵がミーナがアイテムを手渡された事を知れば、



狙ってくる可能性もある。



ミーナの身の安全を守るためと、ケタの情報を得るため、



シリア達はミーナと共に行動する事にした。






果たしてケタは、なんのミッションについていたのか?





そして、ケタがミーナに託したアイテムの行方は・・・?





このアイテムを巡り、新たな戦いが始まる・・・。




********************************

今回のまとめ
小説読まずに内容だけ把握する方用

・ケタは極秘ミッション中に重症を負い、現在行方不明。

・逃亡中のケタは偶然通りかかったミーナに
あるアイテムを預け、そのまま姿を消した。

・ミーナが預かったアイテムはなくしてしまった

・シリア達はミーナの安全を守るためと、
ケタの手がかりのため、パーティを組んだ。


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ふ〜〜〜〜〜〜、長くなった、スマネス。


ここまでやっとかないと、

ミーナが参加したパーティの漫画作れないので、

なんとか仕上げました。

この記事へのコメント
漫画とはうって変わっていきなりハードボイルドですねw
Posted by Suluto at 2007年05月01日 16:34
まぁ、話の根本のところだし〜・・・。
つか小説でウケとるのは難しいので、
ギャグは漫画、シリアスは小説と、
メリハリをつけてるつもりなのです(^^;
Posted by ケタ at 2007年05月01日 22:15
ミーナ……初っ端から意表を突いたことばかりやってくれる…!!(爆_| ̄|○ノシ
Posted by えむ at 2007年05月02日 00:00
天然キャラだから!
・・でも、これ結構重要な伏線だったり・・(ボソ
Posted by ケタ at 2007年05月02日 10:33
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