2007年04月05日

第14章「ラフォン平原での告白」

前回はこちら「強襲」


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ケタと決着をつけるために

本格的に行動を開始したシーリウ。


サブはシーリウに倒され、

アジムはエムに襲撃され、アーシュラは大破、

アジムは重症を負ってしまう。


仲間が倒れていく中、とうのケタは・・・。






第14章

「ラフォン平原での告白」



ガーディアンズコロニー 

ガーディアンズ病院



コロニー内の病院はいつものように、怪我人で溢れ、
今日も整形外科は大忙しだった。
ガーディアンは仕事上よく怪我をするので当然と言えば
当然であるが・・・。


しかし、この男が用があるのは整形外科ではなく・・・。


「まったく・・胃カメラってのは・・」
ケタが病院内の通路で喉を抑えながらうめいた。
ケタはシーリウに裏切られた時の大怪我で、酷い後遺症が残っている。
眼鏡型医療機器で普段は行動に支障はないのだが、
半年に1度は全身精密検査するように医者に指示されているのだ。


「次は、CTスキャンだったか・・」
そう呟いてため息をつく。
この期間はどうあがいてもガーディアンのミッションは
できないので、休暇を取っているのであるが、
どうせ休暇使うなら普通に遊びたいわけで・・・。(いやマジで)


「アジムやシリアなにやってっかなぁ・・・」
ケタは病院のベランダに出て、カバンの中からガーディアン専用の
通信機を取り出し、スイッチを入れた。
メールでも確認しようとした時、勢いよく通信機が鳴った。


「・・・ライア・マルチネス?なんだろう」
ケタは通信機を耳に当て、回線を開けた。


[ケタ!貴様なにしてる!!何度も連絡したんだぞ!]

koku1.jpg

通信機から凄まじい声が響き、脳みそが少し傾いた気がした。
「病院内は通信できねぇし・・・。なんかあったん?」
[お前のパートナーのアジムってのが、
今朝で病院に担ぎ込まれたんだろ!心配してやれよな!]

「な・・」
ライナの苛立った声とは真逆でケタは一瞬思考が止まった。


アジムが・・重症!?


「ちょっと待て!あいつ今日はミッションしねぇって聞いたぞ!」
[襲撃されたらしいんだよ!パートナーマシナリーも大破してる!
お前マジで知らないのか!?]
「だから、俺は昨日、今日と検査入院で・・・」



・・・そこまで言った時、ケタは目を見開いた。


まさか・・俺に連絡がつかないタイミングで仕掛けてきた・・・?



[びっくりしたよ、ヒューガの見舞いに来たら隣にチビが
担ぎ込まれて・・・]
「・・・・・」
ケタはライアの言葉を聞きながら、通信を開きガーディアンの
データをダウンロードした。

ガーディアンは不測の事態に備えるため、
基本的に自分の位置情報と状態をセンターに発信している。
シリアの情報はでてきたが・・・サブは昨日から消息不明になっていた。


「ライア、お前は今どこにいるんだ?」
[あたしかぃ?パルムのホルテスシティにいるけどどうしたんだぃ?]
調べてみるとアジムが収容されたのはガーディアンズコロニーの病院、
ライアはすでに病院を出てパルムにいるらしい。


しかし、ホルテスシティならシリアの現在地にかなり近い。


「ライア頼む、シリアと合流してくれないか?
もしかしたら俺達のパーティが狙われているかもしれないんだ」
[やっかい事か?わかったよ。あんたは?]
「俺はアジムのいる病院に行ってみる。今再び狙われたらまずい」
そのあと、2、3確認したあとケタは通信を切った。
大きく息を吐き頭を振る。


状況はよくわからないが、
ケタと連絡がつきにくい日に、パートナーのアジムが襲撃され、
サブが行方不明になった・・・・。

とにかくケタは検査を諦め、アジムの入院したという病院に向かった。







惑星パルム

ラフォン平原


[聞いてるか?とにかく1人になるなよ!?今行くから・・]
「えぇ、わかったわ、後でね」
ライアからの通信を切り、シリアは苛立ったように髪をかきあげた。


「話は終わったかしら?」
「えぇ、私達のパーティが狙われてる可能性があるから、
気をつけろ・・ってさ」
シリアはそう言って、木陰に座っている女性を軽く睨み付けた。

koku2.jpg

その視線を軽く受け流しシーリウは静かに微笑む。


ケタがライアにシリアの護衛を頼んだが、
すでに遅く、シーリウはシリアに迫っていたのだ。
と、いうかシーリウにシリアが呼び出された・・といったほうが正しい。


ラフォン平原ののどかな風景の中、
シーリウとシリアが向き合っていた。
明らかに警戒しているシリアと違い、シーリウはまるで
友達同士で話してるかのように落ち着き払っている。


「ライアがいってたけど、アジム君とサブさんを襲ったのは
あなたね?」
「・・そうよ。私達の邪魔をされたくなかったから」
シーリウの返事に、シリアは少し下がり身構えた。
目の前の女性から敵意は感じないが、敵であることは間違いない。


「まず、私の呼び出しに答えてくれてありがとう。
あなたにはどうしても聞いてもらいたい事があったのよ」
「・・・・・」

黒く長い髪を風になびかせながらシーリウは微笑んだ。

「あなたも興味があったから来たんでしょ?
私がケタを狙う理由に・・・」
「・・話してくれるの?」
「それを話しに来たのよ」
少しの沈黙の後・・・、シーリウは静かに話し始めた。



・・・


・・・



「・・そんな・・」
シーリウが話し終わった後・・、シリアはそう呟いた。

ラフォン平原の人工的に作られたとはいえ、綺麗な緑の木々。
爽やかな風。
遠めに見える微笑ましいポルティの群れ。


だが、2人にはなんとも重苦しい空気が流れていた。


「どうしてそんな事になるのよ!?馬鹿じゃないの!?」
「・・・・」
シリアの苛立った声にシーリウは少し顔を歪めたが、
何も言わなかった。
その様子にシリアはさらに激昂する。

koku3.jpg

「そんな事は絶対にさせない!今あんたを倒してでも・・・!」
シリアが後ろに跳び、ツインセイバーを呼び出し両手に構えた!
しかし、武器を構えたシリアを前にしてもシーリウは動じず、
相変わらず微かな微笑みを浮かべたままシリアを見つめている。


次の瞬間、シリアはシーリウに斬りかかっていた・・・。



・・・・


・・・



「・・・・シリア!」
ライア・マルチネスがラフォン平原に着いた時、
シリアはシーリウの足もとに突っ伏して倒れていた。
いつものツインセイバーは1本は折れ、もう1本は数メートル横に
むなしく突き刺さっている。


「貴様ぁ・・・・!!!」

koku4.jpg

怒りの咆哮と共にライアの体が激しく軋み、
光をまといながら巨大化していく!
ビースト族だけの戦闘状態「ナノブラスト」であり、
その形態と同様に戦闘力が跳ね上がるのだ。


獣と化したライアの目がギラリと光り、
シーリウを捕らえる。


・・・・だが・・・・。


「さっきシリアが話していた相手か?
ちょうどいい、あなたにはケタへのメッセンジャーになってもらう」

koku5.jpg

シーリウはそう呟いて、
ナノブラスト状態のライアに向かって突っ込んでいった。



・・・・


・・・



ガーディアンズコロニー

と、ある病院


病室で眠っているアジムは全身包帯で包まれ、
見ているだけで痛々しい。
ケタはベット横のイスに腰掛けてため息をついた。


アジムの怪我のほとんどは最後に自爆したアーシュラの
爆風によるものだったが、
もしアーシュラが自爆してエムを撃退していなければ、
間違いなくアジムはエムに連れ去られていただろう。


アーシュラの一か八かの選択は間違ってはいなかった。



「・・・!」
不意に通信機が鳴り、ケタは急いで回線を開けた。
病院内は携帯電話は切りましょう、なんて言っている場合ではない。
通信相手はライアだった。


[・・・悪い・・。シリアが連れて行かれた]
「なっ!」
開口一番飛び込んできたライアの言葉にケタは絶句した。
・・・しかし、ライアの様子もおかしい。


「ライア!お前怪我してるのか!?おい!」
[ん・・あたしは大丈夫・・]
息も荒いし、しゃべるのも苦しそうで、とても大丈夫そうではない。
ライアをここまで圧倒した相手とは・・・。


[ケタ・・あの女が明日ニューデイズで待ってる・・ってさ。
間違っても1人でいくなよ?・・・ヤツの強さは・・」

[・・・ライア、すまなかった。後はまかせて病院にいってくれ」
ケタは、目をつむって通信機を置いた。
大きく息を吸い、天井を仰いだ。



そうか・・・シーリウが俺を待っているのか・・・



ケタはなんともいえない不思議な感覚になっていた。
仲間をさらわれ、この世でもっとも憎い相手と戦う事に
なるというのに・・・。


「・・・決着つけてくるわ」
しばらく目を閉じて考え込んでいたが、
ベットで眠っているアジムに一声かけてケタは病室を出て行った。


静寂の戻った病院の一室。

「・・・・」


koku6.jpg


アジムが静かに目を開け、ケタが出て行ったドアを見つめていた。



                 ・・・・さらに続く


*******************************


最終章秒読み段階になってまいりました。


いつものノリがない真面目な流れだけど、
気合でついてきて!(;・ω・) カマンカマン!!

この記事へのコメント
…あそこでフォトンリアクター自爆ヤバイだろうとは思ってたが、ヤッパリ巻き込んでたのね(汗
連れ去られないためと言う目的ならば、この上ないだろうが…。

しかし、シーリウとライアのLV差ってどのくらいあるんだろうな(汗 ナノブラスト状態に勝つとは…
Posted by えむ at 2007年04月06日 09:40
ん?ちょいまて
ライアのナノブラストは「黄色」だったはず
[ズイド・ヴァル]
(すばやさのブラストバッジ。
反応速度を飛躍的に高め、回避力が大幅にアップする)





背後狙えばアレだけど…

そんなヘマしないだろうw

一体シーリウの命中力と攻撃力はいくつなんだ[゚д゚]
Posted by ドラン at 2007年04月06日 13:25
実は喉しめられただけでは入院しないと
思い急遽、巻き込まれたことに(^^;

そういやライアのナノブラは黄色だったな。
黄色の意味知らなかったww
Posted by ケタ at 2007年04月07日 12:02
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