2011年02月05日

第四部 第1章「リトルウイング」

今回は小説です。
小説が嫌いな人は、記事下部の「まとめ」部分で内容確認してくださいw

あ、「第四部 序章」を読んでない方は先にそちらを・・・

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4章1章タイトル.jpg

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同盟軍のエンドラム機関マガシによる暴走

ハウザーが統率するイルミナスの暗躍

イルミナスの幹部、インカ・レーテルのテロ

侵略惑星リュクロスSEEDの脅威




グラール太陽系は様々な危機にさらされるも、

人々は種族、惑星、組織の隔たりを越えて協力。

全ての障害を乗り越えてきた・・・。



そして、リュクロスをSEEDごと封印してから

およそ3年後・・・。



深刻な資源枯渇問題を解決するために

亜空間航行理論が提唱され、

人類は外宇宙への進出を目指す・・・。





だが、度重なる脅威と激戦は

グラール各惑星に巨大な傷跡を残していた・・・。








・・・傷跡が残ったのは惑星だけではなく・・・








ミズラキ.jpg

ミズラキの紅葉林の中をアジムホトハが歩いていた。



「空気が綺麗ですね・・」

「うん。天気もいいし、最高だねぇ」



サラサラとした心地よい風がホトハの髪を撫で、

風に乗って木の葉が風情たっぷりに舞う。




ちなみにホトハというのは、

インカとの抗争の中で出会ったニューマンの少女で、

盲目だが最強クラスの法力を持つ少女である。




当時はガーディアンズの敵だったのだが、

インカとの決別後、普通の少女として暮らしている。

(そういや、もう20歳だから少女ではないなぁ・・)




アジムはガーディアンズだが、

今日、ミズラキ保護区にミッションに来たわけではない。








・・・まぁ、察してやってほしい。










(そういえば・・・この辺は・・・)

アジムはふと立ち止まり、空を見上げた。





木々の合間から、崖が見え、

アジムは少し寂しそうに眉をひそめた。





4-1-10.jpg

3年前のあの日・・・。この崖の上だったな・・。

今でもケタさん、たまに物思いにふけってるし・・・)




「・・・あゃゃ」

「いでっ」


ホトハがまた躓いて、隣にいたアジムに頭突きした。

苦笑したアジムがホトハを支えて、落ちた帽子を拾う。





「う〜ん。何かこの森は歩きにくいですね・・」

「あぁ、地面に結構木の根が張ってるからねぇ」

「いえ、そうではなくてですね。

辺りのフォトンが妙に濃い上に特殊なんですよね」

「・・・あぁ」



そう言われてアジムは周囲を改めて見渡した。




ホトハは盲目ではあるが、

周囲のフォトンを感知し、完璧に状況を把握する事ができる。

まぁ、超高性能のフォトンレーダーと思っていい。




しかし、周囲の自分以外のフォトンが増えれば、

それがノイズとなり周囲の状況把握が困難になるのだ。

(ちなみにコレを利用してアジムはホトハを追い詰めた事があるが・・・)




つまり、ホトハが足元がわからなくなるほどの

フォトンがこの周辺に充満しているというわけだ・・・。











「そういえば・・この辺はヒーリング効果で有名な場所だからね」

「ヒーリング?レスタの様なものですか?」


「いや、ちょっと違うかな・・・。

医者に見離された人がここに通ってたら治ったとか、

そういう噂が結構あるんだよ。

まぁ、オカルトよりで、科学的根拠はないんだけどね・・・」


「そういうことですか・・・。

これだけのフォトン濃度なら確かに何か体に影響があっても

不思議ではないですねぇ・・・」


フォトンは人体にも様々な影響を与える。

攻撃テクニックのようなダメージだけではなく、

レスタのようにフォトンにより、人間本来の治癒能力を高めたり、

生物にある生体フォトンに作用して、

攻撃力や耐久力を上げる事もできる。




たとえ自然界の純正な無属性のフォトンであっても

濃度が高ければ、生体へ何かしらの作用があってもおかしくはない。









「実際にはどうなのでしょうね・・」

「後遺症の残ってた時のケタさんが3ヶ月くらい通ったけど、

何も治らなかったって、ボヤいてたよ」

ホトハの問いにアジムがそう言って軽く笑った。











その時・・・・














4-1-1.jpg

「・・・・」

ミズラキの森の中に1人の女性が立っているのが見え、

アジムとホトハは足を止めた・・・。







綺麗な女性だが・・・どこか異質さを感じた。






翡翠のような淡い緑色の髪。



透き通るような白い肌は、

ホトハとは違い、生気を感じない'白さ'だ。



そして、無表情で、その瞳からは何も感じなく、

まるで人形がそこにあるようだった・・・・。












「・・・あの女性が・・気になりますか?」

4-1-3.jpg

「あっ!い、いやっ!」



ホトハの軽い殺気のこもった声にわれに返ったアジムが

慌てて向き直った。













その様子に、その女性がこちらを向いた・・・・。















「・・・・!」

「・・・・ぇ・・」

「・・・・」

’その女性’と対峙したアジムとホトハが硬直する・・・。






「・・・?」

明らかに動揺した2人の様子にも、

その女性は軽く首を傾げた程度で関心を示さず、

無表情のまま森の方へと歩いていった。








女性が去っていった方向を見ながら・・・・

アジムとホトハは顔を見合わせた。










「・・・どう思いますか?

今の女性から感じたフォトンは・・・・・」



「・・・正直自信がないよ。

ケタさんに・・・一応連絡してみるかな・・・」



そういって、アジムは通信機を取り出した・・・・。








・・・・・・


・・・・


・・







リトルウイング事務所.jpg


リトルウイングとはクラッド6に事務所を置く、

民間軍事組織である。




ガーディアンズや同盟軍とは違い、

民間組織ゆえに依頼料が格安なため、利用する業者は増える一方である。


また、金銭次第では非合法な依頼も受けることもある。


まぁ、一言でいうと’なんでも屋’なのだ。








そのリトルウイングの事務所で・・・・









「はぁ?女を引き取れ!?
ちょっと待て。うちにはすでに手のかかるガキが・・・
なんだ・・・。リトルウイングで雇えって事か・・・」


クラウチは通信機に向かってそう言って、イスにもたれかかった。



クラウチ・ミュラーリトルウイングを統括するビーストの男だ。

「なんか騙し絵みたいな顔してる」、なんて言ってはいけない。




古くから常連のスナックのママから通信があり、

ツケの催促かと警戒したのだが、どうやら違う話だったようだ。







「あぁ・・・。おう・・・。

まぁ、傭兵なら随時募集してっから構わないが・・・。

必要な書類を送っておいてくれ」



クラウチは気だるそうにそう言って通信を切った。

そのタイミングに合わせて、キャストの女性、チェルシーが

コーヒーを持って来て、クラウチの机に置いた。





「シャッチョさん。コーヒー入りマース」

「・・・ウイスキーにしてほしいんだけどな」

クラウチは一言ぼやいた後に、一応コーヒーに口をつける。





「新しいオキャクサンの話デスか?」


「あぁ・・・。ママが最近雇った女性がいたらしいんだけど、
美人ではあったんだけど、性格が独特すぎたらしくてなぁ・・・。
辞める事になったらしいんだよ・・・」


「そのコが、どうしてウチのミセに来ることになったんデス?」


チェルシーの当然の返しにクラウチは頭を抱えた。




確かにクビになった飲み屋の女性

傭兵家業に転向するなんて、わけがわからない。









「それがな・・・。ママが言うには辞める直前に
店で乱闘があったらしいんだと」


「フ〜〜ン。それで?」


「酔った6人のローグスが乱闘になったらしいんだが・・・
その女性が全員叩きのめしたんだと・・・。ホウキ2本で」


話では、とっくみあいを始めた大男6人の内の1人が

喧嘩を止めようとしたママを突き飛ばしたそうだ。




その瞬間、今まで傍観していたその女性

突如ホウキを両手に持ち、全員をほぼ一撃で打ちのめした


そこでママが「リトルウイング」への就職(?)を薦めたらしい。




ママの話を100%信じるのもどうかと思うが、

少なくとも’普通’の女性ではなさそうだ。










「あのママが’独特’っていうくらいだから、
性格が気になるんだよなぁ・・・」


クラウチはそう言って、さらにイスにもたれ掛かって天井を仰いだ。

傭兵を雇って、依頼は非合法なものだったりするので、

規則は緩いとはいっても、傭兵同士の衝突は頻繁である。

めんどう事の嫌いなクラウチとしては、勘弁してほしいところだ。





「・・・そういや、たしかこの前、入った傭兵がいたな・・・。

たしか・・・ラウマだったか・・・」


クラウチは誰に言うでもなくそう呟いた。







・・・・・・


・・・・


・・







2週間後

マイルーム.jpg


「そのそろ時間・・・か」

その男・・・、

ラウマ・トウはイスに座ったまま、そう呟いた。



ラウマはリトルウイングに来週から傭兵の1人として

配属する事が決まり、今日が初出社(?)である。




腕に自信はあるが、集団行動が苦手だったラウマにとって、

比較的規約の緩やかで、

実力主義のリトルウイングはうってつけだったのだ。




「・・・うまくやってみせるさ・・・。

誰にも頼らず・・・自分の力のみで・・・」


ラウマは静かにそう呟いて・・・、

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机に置いてあった’仮面’を額に付けた・・・。








・・・・・・


・・・・


・・






3時間後

リトルウイング事務所.jpg



「よう。リトルウイングへようこそ」


「ラウマ・トウです。

宜しくお願いします。クラウチ統括」


「堅苦しいなぁ、名前に肩書きなんぞ付けないでいい」


事務所で、クラウチとラウマが向かい合って自己紹介している。

リトルウイングの統括で、見た目も強面のクラウチと対峙しても、

ラウマには怖気づいた様子は全く見えない。




その態度にクラウチはニタリと笑う。




仮面を付けてるのはよくわからんが、

とりあえず肝の方は据わっているらしい。





「クラウチさん。初期の面談でチェルシー様へ伝えた通り、
特殊な案件でない限り、報告、実務、戦闘・・・
自分は基本的に1人で活動させて頂きます


ラウマはクラウチから目を反らさずにそう言い放った。






全てを自分で完璧にこなす。


これが彼の生き方だった。



他人にケチをつけられようがないように完璧に、

そして人に頼らず。・・・・信用せず・・・。






・・・が、クラウチは再びニタリと笑った。






「まぁ、そういうなよ。
お前、こいつと一緒にやっていけ

そう言って、壁の方を顎でしゃくった。





「?」といった表情でラウマがそちらを見ると・・・、

1人の女性が壁際に立っていた。
















クラウチの言葉の意味を理解して・・・・、

今まで平静だったラウマの顔色が変わった。














「ちょ!ちょっと待ってください。
自分は1人で・・・!」



「あぁ。1人ででも自信あるんだろ?
じゃぁ、2人の方がもっといいだろ」



焦っているまくしたててくるラウマに対し、

クラウチはのんびりと返した。






「よくないです!
自分の渡した書類はちゃんと見てk・・・」



「あぁ、もう照れるなよ。
彼女の名前は、リア・ルデパだそうだ。
ほれ、握手握手♪





「・・・ぃぇ”あ”っ!」





女性と組まれて照れている、と思ったクラウチが

ラウマの腕と、壁際にいた女性・・・、リアの腕を掴み、

目の前で無理矢理握手させた。













・・・・その時・・・・。














4-1-4.jpg






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「え・・・。  お、おい??」

「・・・今日の天気は・・・・血の雨・・」



リアに触れたラウマが一瞬痙攣した後、

突如血しぶきをあげてひっくり返った。



・・・・そして白目をむいたままピクリとも動かない。








クラウチとリアが無言で立ち尽くし、

血まみれで倒れているラウマを見下ろしていると・・・

トコトコとチェルシーが書類を持って歩いてきた



「シャッチョサン。このコの資料、プリントアウトしてきたケド、

ここ、ちゃんと目を通してマシタ?」



「あぁん?」


クラウチが、チェルシーの指差す部分を覗き込む・・・。









[ 極度の異性恐怖症。

接触によりショック状態に陥る ]












クラウチとチェルシーの間に

ん、こんなとこ、目を通してなかった’的な空気が流れる。






「・・・・まぁ・・・、その内、慣れるだろ・・・。

女性を救出する依頼とかあったときのためにだな・・・、

こういうのは克服しておくべきなのさ・・・」


「シャッチョさん、この娘を押し付けられたら

なんでもよかったのネ・・・」



クラウチとチェルシーの会話を聞きながら・・・、

リアはひっくり返って未だ目を覚まさないラウマを

無表情のまま見下ろしていた・・・。










・・・・・・


・・・・


・・










1時間後

カフェ.jpg

「・・・いいか。

二度と俺に触るなよ・・・」


「・・・・」


目が覚めたラウマは、リアと2人でカフェに来ていた。




完全にふて腐れているラウマの前で、

リアはやはり無表情でアイスコーヒーを飲んでいる。

その様子にラウマはうな垂れて大きくため息をつく・・・。




ラウマが気を失っている間に、

全ての手続きが行われたらしく、

今更リトルウイングを去ることができない。





さらに言うと半ば悪ノリしたチェルシーによって

[ 私はリア・デルパと協力し任務に努めます ]という書面に

自分の拇印が押されていた。




しかも、血判の・・・・。





もう1度、ラウマは

大きく、深く、絶望感漂うため息をついた。






とりあえず、非常になっとくがいかないが、

この女と一緒にやっていくしかないのだ・・・。






自分だけならば、自信があるが、

2人でこれから完璧に任務をこなしていくためには

リアの情報を把握しておかないと、まずい。






どんな性格なのか?

戦闘スタイルは?

コミュニケーション能力は?

・・・・等々




全てはまず情報整理から。

それがラウマのやり方だ。









「・・・・。あんた、年は?」


「・・・年?」


「・・・年齢だよ・・・」


「わからない・・・。

でも、たぶん長生きすると思う・・」


「・・・・は?」

リアの意味不明な答えにラウマが顔をあげた。





「いや・・・わからないって・・・。

自分がいくつになったかわからないのか?」



「えぇ。憶えてない。

でも、長生きはできるはず・・・」



「・・・・。

なんで長生きできるって言い切れる?

健康オタクかなんかやってるのか?」



「私、たぶん天使だと思うから・・・」



「・・・・・・」


ラウマはリアの言葉を聞いて唖然とした。










からかわれてるのかと思ったのだが、

リアの表情は無表情のままで、冗談を言っているような

雰囲気は感じられない・・・・。





ラウマは探りを入れるように言葉を続ける・・・。






天使って・・・どういうことだ?」


天使、知らない?
ちょっと待って、今、グーグル先生wikiを・・」



「違う違う!
お前が天使ってどういうことだって聞いてるんだ!」



「あぁ・・・・。
よく憶えてないけど、私には’天使の友達’がいたの。
・・・だからたぶん、私も天使なんだろうなぁ・・・て」


「・・・・・それ、本気で言ってるのか・・・?」

「うん」


無表情のまま、コクコクと頷くリア。

段々表情が凍り付いていくラウマ・・・・。





そして、ラウマは糸が切れた人形のように、

ガックリと肩を落とし、イスの上でうな垂れた。





(なんで、こんなことに・・・・。
俺は1人でやるはずだったのに、
こんな電波な女なんかとなぜパーティを・・・)


やるせない怒りと、絶望感に襲われ、

頭をかきむしる。







気づけば、リアが席を立ち、

ラウマのすぐ横に立っていた。








「あン・・・?」


ラウマが顔を上げた瞬間、

リアが懐からとりだした物を、ラウマの顔に押し当てた!






それは・・・どこにでもありそうな普通の眼鏡だった。





「ぶっ!な、なにすんだ、お前!」


突然、眼鏡をかけさせたれたラウマが

目を白黒しながら叫んぶ。




言動も支離滅裂だが、行動も全く意味がわからない!







男は眼鏡かけてないと調子崩れるんだよ?
あんた、かけてないからそんなにカリカリしてるのよ」



「な、なんだそりゃ・・・って、

ま・・また・・・お、俺に・・触れ・・・れ・・レッテレボッ!!



リアに触れられたラウマが再びショックを起こして、

カフェの中で卒倒した。






何事かとカフェ中の視線がラウマとリアに注がれる中・・・






「何って・・・なんだったかな・・・。
何かの方程式・・?都市伝説だったかなぁ・・」


リアは首を傾げて、そう呟いた・・・・。







・・・・・・


・・・・


・・







3日後

リトルウイング事務所.jpg


「また飲んでたな・・クラウチ・・」


「げ。ウルスラ・・。なんのようだ」


ウルスラ・ローランリトルウイングの社長であり、

ファッションデザイナーという顔も持っている、

バリバリのキャリアウーマンである。




個人的には、彼女にガーディアンズの制服を

改めてデザインしてもらいたい。





まぁ、それは置いておいて、

当然ながら、リトルウイング内ではクラウチの上司にあたる。









「用件に入るぞ・・・」

ウルスラは凛とした態度で言葉を続けた・・・・。






ウルスラの話の内容は要約すると、
ガーディアンズの数名数ヶ月の間
リトルウイングに仮所属する・
・・と、いうものだった。






リトルウイングは民間軍事組織ではあるが、

今や、その軍事力はかなりのものだ。




資源枯渇に揺れるグラール太陽系は、

非常に不安定な状態で、いつどこで誰が決起してもおかしくはない。




例えば、数年前にマガシ率いる同盟軍のエリート部隊、

エンドラム機関が離反したような事が起これば

かなりの脅威になることは間違いない。








・・・・・まぁ、ようするに「危険視」されているというわけだ。











そこで、数名のガーディアンズが派遣され、

共に行動することでリトルウイングの監査を行い、

抑止力になると共に実情を把握する・
・・というのだ。





「・・・ガーディアンズに入られると、

民間業者特有の自由さが失われるぞ・・?」



「派遣中のガーディアンズは、ガーディアンズ特権を一時凍結

つまりは一傭兵として、こちらが自由に動かして良いそうだ」



「ふぅむ・・・。

つまり、ガーディアンズは監査を行い

こちらは無料の傭兵を提供される・・・という図式か」


「そういうことだ。
ここで要求を突っぱねてガーディアンズに
不信感を持たれて、この先、マークされても仕事がやりにくい。
むしろ、こちらの正当性をアピールしておいた方がいい」



「まぁ・・やばい仕事は、

ガーディアンズのいない時に・・・でいいか」


「うまくやるように。

ガーディアンズが派遣されてくるのは3日後だ」


「3日しかないのかよ・・・。

こりゃ、やべめのデータ隠すのに徹夜だな・・・。

まぁ、俺がするわけじゃないからいいけどよ」




クラウチはそういいながら、

派遣されてくるガーディアンズの資料をパラパラとめくった。




「お〜・・・。このガーディアンズはいい胸してるな。

・・・こいつは・・なんでコルトバに乗ってるんだ・・?」



あまり興味なさそうに資料を見ていたクラウチだが、

2人の男性ガーディアンズの所で手が止まった。














備考欄に [ リア・ルデパとのパーティを希望 ]と、ある。













クラウチはワシャワシャと頭をかいて、

ウルスラにその部分の資料を指し示した。




「なんで、ガーディアンズがこんな新人知ってるんだ?

それになぜ、わざわざ指定してきている?」



「そこは私もよくわからない。

だけど、その2人はあのシーリウの推薦らしい。

何か意味があるのかもしれないな」




「シーリウって・・・あのシーリウか」


シーリウの名前なら軍事関係に所属していれば

必ず耳に入ってくる。



女性ガーディアンズなのだが、伝説的な強さで、

美人でスタイルも良く、様々な逸話も残っている。



まぁ、実際に強いし、驚くようなエピソードもある女性なのだが、

その土台に、尾ひれ背びれ、憶測が付いて

噂と評価だけが一人歩きしているのが実情だ。





現在は一線を退いているらしいが、

未だに彼女に憧れている者は多い。


ちなみに、ウルスラも彼女のファンの1人だったりする。






「ふ・・・・む・・。
ケタ・・・と、アジムか・・・」


クラウチは資料を見ながら机の上にある酒瓶を取り、

・・・・・ウルスラに殴られた。






・・・・・・


・・・・


・・










3日後。




リトルウイングの事務所に呼ばれたラウマは

再び激昂していた。






「ちょっと待ってくれ!
俺はこの女のお守りだけで十分だろ!」



「いいじゃねぇか・・・・。
1人で全部やる気だったんなら、
それを4人でやれば楽だろう」




クラウチの横には、2人のガーディアンズが並んでいた。




1人でやるつもりだったのに、

リアと強制的に組まされ・・・・

さらにこのガーディアンズ共とも一緒にやれと通知されたのだ。









「・・・・ぐっ・・!
クラウチこの野郎!!」



「おっと。じゃ、そういうことで。
俺はこれから会議なんでな。適当にうまくやれよ?」



そういってクラウチが酒瓶を手に奥の会議室に入って、

内側から鍵を閉めた。





「てめぇ!
こんなとこ(リトルウイング)、すぐに辞めて・・・・!」


ラウマがそこまで叫んだ所で、視界の端に何かが映った。



「お客サン、踏み倒しは困りマスよ〜?」


チェルシーがラウマの契約書類(ラウマ昏倒中に血判押されたヤツ)を
ヒラヒラさせながら、クスクスと笑っていた。




「ぬ・・・ぐぐっ・・!」














「若いのは元気でいいな・・」

「ケタさん。それ、おじさんのセリフだよ?」

「・・・まぁ、実際、そろそろおじさんだしなぁ・・」



2人のガーディアンズ、ケタとアジムは

暴れまわるラウマを見ながらそう言った。







そして、取り残されているリアの方を向いた。

相変わらずリアは無表情で佇んでいる。














(俺が感応力が高ければ、何か感じれるかもしれないのに・・。

今は、アジムとホトハが’感じたもの’を信じるしかないか・・)


リアを見ながらケタは少し苦笑した。





「俺はケタ、こいつはアジム。
これから宜しく頼むよ?・・・リア・・さん」



「あなたはおじさんなの?」


「うん・・?ま、まぁ、そうかも・・・」


「宜しく。

おじさん・・・と、アジム君」




挨拶を交わした後、ケタとアジムは軽く微笑んだが・・・

やはり、リアは無表情のままだった・・・。














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リトルウイング所属
人間不信、異性恐怖症のラウマ・トウ



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リトルウイング所属
なぜかケタ達が関心をよせる、電波系のリア・ルデパ



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ガーディアンズ所属 
アジム



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ガーディアンズ所属
ケタ









この日・・・・

2つの組織をまたいだ異色のパーティが編成され・・・





この出会いが、それぞれを大きく変えていくこととなる・・・・。






                                 第四部 第2章に続く



*************************************

今回のまとめ(一応伏せておきます)

・ラウマ・トウ リトルウイングに所属する。

・リア・ルデパ リトルウイングに所属する。

・ミズラキでぼーっとしてたリアに偶然遭遇したアジムとホトハは
 彼女に'何か'を感じたらしい。

・ラウマは1人でやりたかったが、リアを押し付けられた。

・ラウマは女性と接触するとショック状態に陥る。

・リトルウイングを監査するために数名のガーディアンズが
 リトルウイングに出向。いくつかのパーティに混ざってしばらく行動を共にする。

・ケタとアジムは、監査員として、リトルウイングに出向。
 ラウマ、リアとしばらく行動を共にすることになった。



なげぇよw


*************************************


はい。

これで土台が揃ったので、

やっといつも通りのショートストーリーとかやっていけます(^^;




PSPO2はリトルウイングが舞台なので、

そこにどうやってケタ達がからんでいくのかを考えていたら、

こういう感じになりました。



まぁ、ベタでしょうな。



でも、ちゃんと説明いれていったら長くなったなぁ・・・(^ω^;

戦闘もなかったし、今回の話、つまらなくないかな?

ちょと心配。



で。

ケタ達はリトルウイングに出向しておりますが、

本文にも記載ありますが、リトルウイングに出向いてるガーディアンズは

ケタとアジムだけではなく、数十名となってます。




ふふ(・3・)

これでガーディアンズのキャラが登場してきても、


A「助けにきたぞ!」

ケタ「うお、なんでお前がここに!?」

A「俺も監査員としてリトルウイングにきていたのさ」

ケタ「ワロス」


てな感じで、いくらでも都合のいい登場ができるわけですな。

うん。ご都合主義っていいよね。




一応、第四部の主人公がラウマ、副主人公がケタです。

リトルウイング側のキャラはもっとだすつもりですけど、

いまんとこ、まだイメージ固まってませんw



ケモナーの新キャラとか、いいかもしれんな・・・。

今まで、食わず嫌いしてたけど、新ナノブラ格好良くなったしw







***********************************

PS.

4-1-4.jpg

俺の描いたデフォルメクラウチが、

ハイジのおじいさんに見えたら負け。

この記事へのコメント
ついに本編が始まりましたな。
のんびりまったり楽しく読ませてもらいますよ。

それにしても・・・なんかアジムくんが超かっこよくなってるし、
ホトハといちゃいちゃラブラブだし、リア充爆発しr(ry
Posted by レイン at 2011年02月06日 03:19
最初からかなり内容濃くて面白かったぜ。
ラウマの挿絵がどうみても悪人だな。
リアの言葉に誰かを彷彿とさせるような…。

そういやこの4人って20歳以上になるのかな?
18歳以下がいて出来なかったようなことも出来るようになるわけか…。
Posted by 龍牙 at 2011年02月06日 09:15
ケタさーん、待ってましたー(・∀・)!!
むちゃくちゃ楽しみにしてたんですよー
リアさん超美人……ごふっ!

まぁ、暴走娘の戯言ですのであんまりまともに捉えていただかなくて結構ですが、リンクさせていただいてよろしいでしょうか〜
(おそらく体験版のネットマルチには繋がられてないと思うので……(勝手に思った)

というか馴れ馴れしくて申し訳ないデス。
僕、PSPo2ブログやってまして……(えいるのノート、というブログ名デス)
KY暴走女の戯言ですが、もしよければご検討いただけますか?
Posted by エイル at 2011年02月06日 21:38
なるほど、その案だと確かに不自然無くガーディアンズ所属の
人物がリトルウィング内で活動できますね〜。
他のリトルウィング面々とどう絡んでいくのか楽しみですな。
しかし主人公これから大丈夫か?(笑)
Posted by ブルー at 2011年02月07日 18:50
なるほど、この4人を中心に話が展開されてくわけですな。
すぎやんさんやブルー人さんは出てきたし、
DF団の皆さんとかも出てくるのかな?
あの辺りはワイワイして楽しかったw
私のマイキャラもだしtいやなんでもないです。
そういやPSPO2のサブストーリーは
やりました?
Sランクとるといいことあるけど
ケタさん的に複雑なことになるかも・・・
Posted by TTX at 2011年02月07日 21:30
おーぅついに本格始動だね、また楽しみが増えた〜♪

しかし見始めからいきなり前回の話から既に3年たってたことに気付けなかった俺w
リアの発言の端々とホトアジの反応から察するに彼女は…おっと誰か(ry)。
しかしコルトバに乗ったのはブルーさんだとして、エエ乳な人って誰だ…?ムムム。
シーリウが周知されてるってことはシーリウの顔も分かってるだろし。

ラスト4人のイラストで後ろ二人がしっかり年とってるのにびっくらしたw(笑)
アジ君は予想通りに美形君に成長、ケタちーもしっかりおっs(ry)ゴホンゴホン。
こっからどうやって話が展開するか楽しみであります師匠(-"-*)



Posted by ユキヤ・ミヤシロ at 2011年02月08日 01:30
うわー、年月経ってるなぁ。
年齢の出し方がとてもうまいのは、ケタさんが(ry
新キャラたちはそろいもそろって個性的ですな。
果たして、この中でケタさんは生き残ることが(ry
いや、ベテランとしてやっていくんでしょうけども。
自分も年を取った・・・
自分も某戦場のカメラマンがごとくもう活躍できるかどうか(死)
Posted by ランゲル at 2011年02月08日 20:51
>レインさん
はっは。
見切り発信だけど、はじまりましたよw
アジム10年後はすでに描いてたので、
もうこうするしか。。。(^^;
爆発してしまえばいいのに。


>龍牙
リアは電波だからなw言動も(キリッ
濃い、というか説明が深かった話だったの。
ラウマは結構性格悪そうだし、悪人顔に。
実はアジムもラウマもまだ10台だぞ、
リアは不詳だけど。


>エイルさん
おーーーーー。待っててくれはりましたかw
リンクの要請は久々だのw
こんなとこでよければいくらでも〜♪
インフィニティはまだオンに繋げられてないです。
早くブルーさん呼ばないと・・・。


>ブルーさん
ラウマ君は前途多難です(・ω・
この設定は一応のつじつまは合ったかなぁ、と、
おもいつつ・・・。
まぁ、他の面々もボチボチ考えていきますぜw

> TTX さん
メインはこの4人ですな。
特に中心はラウマとリアですけども。
DF団とか、過去の面々もたぶんでてきます、
レインさんとかも、エミリアのゾンビネタとかでk(ry
pspo2のサブストーリーはまったくやってないですぜ、
なんかいきなり俺の話との矛盾とかでてきてるのかな(^^;


>ミヤシー
時間の経過の描写って地味に難しいんだよねぇ。
いきなり「何年たった」て書いてても、
パっと頭に入ってこないし・・・(・3・
あぁ、クラウチがいっている「いい胸してる」は、
別に誰か指してるわけじゃないですぜ。
クラウチならそのへんに視線いくかなぁ、と。
ケタのおっさん面は書いてて楽しい、
アジムは爆発しろw

>ランゲルさん
わたしもぉ・・・ずいぶん・・・ねんげつがぁ・・・
たってぇ・・・しまってぇ・・・
あぁ、俺も老けたさw昔はナウかったのに(キリッ
このメンバーではケタが最年長ですからね、
でも・・・まぁ、喰われる事はないでしょう(^^;
性欲はあるし。
Posted by ケタ at 2011年02月10日 00:44
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